毎年のお盆休み、「どこへ行っても人混みと渋滞で疲れてしまう…」と感じていませんか?「今年こそは、家族でゆったりとリラックスできる休暇を過ごしたい!」と願う方も多いのではないでしょうか。
ピークシーズンだからと諦める必要はありません。少し視点を変えるだけで、お盆休みでも比較的空いていて、家族みんなで楽しめる素敵な穴場スポットはたくさんあります。
この記事では、そんなお悩みを解決するため、お盆の旅行におすすめの穴場を厳選してご紹介します。エリア別・目的別に、夏休みの家族旅行にぴったりの涼しい場所や、人が少なくても満足度の高い旅行先をまとめました。
混雑を避けるための移動のコツも解説しますので、ぜひ最後まで読んで、今年の夏の旅行計画の参考にしてください。
お盆旅行の穴場探し3つのポイント

「お盆休みに空いてる場所なんて本当にあるの?」と思うかもしれません。
しかし、以下の3つのポイントを押さえるだけで、快適な穴場旅行を見つけやすくなります。
しかし、以下の3つのポイントを押さえるだけで、快適な穴場旅行を見つけやすくなります。
人気観光地の「周辺」を狙う
多くの人が目指す超有名観光地は、当然ながら大混雑します。そこでおすすめなのが、有名観光地の少し手前や、隣接するエリアに目を向けることです。
例えば、京都が目的なら滋賀の湖西エリアに宿をとる、箱根が目的なら南足柄や御殿場エリアを拠点にするなど、中心地から少しずらすだけで人の流れは大きく変わります。
中心地と同じような美しい自然や文化に触れられるにもかかわらず、宿泊費が安く、道も空いていることが多いのが魅力です。地元の人が通う美味しいお店に出会えるかもしれません。
移動と宿泊のピーク日をずらす
お盆休みの中でも、特に混雑が集中するピーク日があります。一般的に、休みの始まり(8月11日頃〜)とUターンラッシュが始まる日(8月14日頃〜)は最も混雑します。
もし可能であれば、このピーク日を1〜2日ずらして旅行の計画を立ててみましょう。例えば、少し早めの8月上旬や、お盆が明けた後の8月下旬に休暇を取るだけで、交通渋滞や混雑を大幅に回避できます。
飛行機や新幹線、宿泊施設の料金もピーク日に比べて安くなる傾向があるため、賢く日程を調整することが快適な旅の第一歩です。
テーマを「避暑」「自然」に絞る
夏の旅行のテーマを「人が少なくても楽しめる場所」に設定するのも有効な方法です。
多くの人が集まるテーマパークや有名な海水浴場ではなく、涼しい高原、美しい渓谷、静かな湖畔など、自然を満喫できる場所を選んでみましょう。こうした場所は、都会の喧騒や夏の暑さから逃れるのに最適な「避暑地」であり、心身ともにリフレッシュできます。
自然の中での川遊びやハイキング、キャンプなどは、子供にとっても貴重な体験となり、家族の思い出をより一層深めてくれるでしょう。
【エリア別】家族向けお盆休み穴場スポット9選

それでは、具体的にお盆休みにおすすめの穴場スポットをエリア別にご紹介します。どこも家族で夏を満喫できる、とっておきの場所です。
北海道・東北エリア
1. 神の子池 周辺(北海道)
世界自然遺産・知床の近くにありながら、少し奥まった場所にあるため、比較的静かに神秘的な絶景を楽しめます。摩周湖の伏流水からできていると言われる池は、吸い込まれそうなほどの青色で、水温が低いため倒木が腐らずに残っているのが特徴です。周辺の裏摩周展望台も、有名な第一・第三展望台に比べて人が少なく、落ち着いて雄大な景色を眺められます。
<おすすめポイント>
・神秘的なコバルトブルーの池は一見の価値あり
・夏の北海道ならではの涼しい気候
・知床や摩周湖観光の拠点としても便利
<公式サイト>
2. 抱返り渓谷(秋田県)
「東北の耶馬渓」とも称される美しい渓谷で、エメラルドグリーンに輝く清流と原生林が織りなす景色が魅力です。遊歩道が整備されており、大小の滝を眺めながらのハイキングは、夏の暑さを忘れさせてくれます。特に有名な「回顧の滝」は迫力満点。川の水は非常に冷たく、足を浸すだけでも最高のクールダウンになります。
<おすすめポイント>
・涼しい渓谷でハイキングや水遊びが楽しめる
・新緑と清流のコントラストが美しい
・角館から車で約15分とアクセスも良好
<公式サイト>
関東・甲信越エリア
3. 野反湖(群馬県)
標高1,513mに位置する「天空の湖」とも呼ばれる美しい湖です。夏でも涼しく、湖畔には300種類以上の高山植物が咲き誇ります。湖の周りにはハイキングコースやキャンプ場が整備されており、大自然の中でアクティブに過ごしたい家族にぴったり。夜には満天の星空が広がり、忘れられない思い出になるでしょう。
<おすすめポイント>
真夏でも平均気温が20℃以下と涼しい避暑地
ハイキング、釣り、キャンプなどアクティビティが豊富
満天の星空は天然のプラネタリウム
<公式サイト>
4. 白馬岩岳マウンテンリゾート(長野県)
冬はスキー場として有名ですが、グリーンシーズンの魅力も満点です。ゴンドラで山頂へ上がると、北アルプスの絶景を一望できる展望エリアやカフェが広がります。特に「ヤッホー!スウィング」は、まるでアルプスの少女ハイジになったかのような気分を味わえる絶景ブランコとして大人気。涼しい高原の風を感じながら、非日常の時間を過ごせます。
<おすすめポイント>
・標高1,289mの山頂は夏でも涼しく快適
・絶景ブランコや展望テラスなど写真映えスポットが多数
・ドッグランもあり、ペット連れの家族にも優しい
<公式サイト>
白馬岩岳マウンテンリゾート:https://iwatake-mountain-resort.com/
5. 清津峡(新潟県)
日本三大峡谷の一つに数えられる景勝地で、雄大な柱状節理の岩肌と清流が美しい景色を作り出しています。全長750mの「清津峡渓谷トンネル」は、自然とアートが融合した空間としてリニューアルされ、特に終点のパノラマステーションは、水鏡に映る渓谷の景色が幻想的だとSNSでも話題です。トンネル内は涼しく、夏のお出かけに最適です。
<おすすめポイント>
・アートなトンネル探検は子供も大人も楽しめる
・トンネル内は涼しく、天候に左右されない
・越後湯沢エリアからのアクセスも良く、温泉とセットで楽しめる
<公式サイト>
清津峡渓谷トンネル:https://nakasato-kiyotsu.com/
東海・関西エリア
6. 付知峡(岐阜県)
森林浴の森日本100選にも選ばれている、自然豊かな渓谷です。「青川」と呼ばれるほど透明度の高い川が流れ、川底の石がはっきりと見える美しさは格別。川遊びや魚釣り、キャンプなどが楽しめ、夏休みの家族旅行にぴったりです。周辺には温泉施設もあり、自然の中で思いっきり遊んだ後に汗を流すこともできます。
<おすすめポイント>
・驚くほど透明な川で水遊びができる
・キャンプ場やバンガローが充実
・名古屋から車で約2時間とアクセスしやすい
<公式サイト>
・付知町観光協会:https://www.tsukechi.jp/
7. 赤目四十八滝(三重県)
室生赤目青山国定公園に位置し、約4kmにわたる渓谷に数多くの滝が点在します。かつて伊賀忍者が修行した場所としても知られ、「忍者修行体験」は子供たちに大人気のアクティビティです。滝から発生するマイナスイオンとひんやりとした空気の中を歩くハイキングは、まさに天然のクーラー。心も体もリフレッシュできます。
<おすすめポイント>
・忍者修行体験で非日常の思い出作りができる
・マイナスイオンたっぷりの涼しいハイキングコース
・サンショウウオセンターで珍しい生き物にも会える
<公式サイト>
・赤目四十八滝 渓谷保勝会:https://www.akame48taki.com/
中国・四国・九州エリア
8. 仁淀川(高知県)
全国1級河川の水質ランキングで何度も1位に輝いている、日本屈指の美しい川です。その透明度の高さから「仁淀ブルー」と称される青色は、息をのむほどの美しさ。カヌーやSUP、川遊びなど、仁淀ブルーを全身で体感できるアクティビティが豊富です。特に、流れが穏やかな場所は小さな子供連れの家族でも安心して水遊びを楽しめます。
<おすすめポイント>
・奇跡の清流「仁淀ブルー」で川遊びを満喫
・カヌーやSUPなどのリバーアクティビティが充実
・周辺には沈下橋など高知らしい風景が広がる
<公式サイト>
・仁淀ブルー観光協議会: https://niyodoblue.jp/
9. 鍋ヶ滝(熊本県)
阿蘇のカルデラをつくった巨大噴火によってできたとされる滝で、滝の裏側に入ってカーテンのように流れる水を見ることができる「裏見の滝」として有名です。幅約20mの優美な滝で、木漏れ日と水しぶきがキラキラと輝く様子は非常に幻想的。滝の周辺はひんやりとしており、夏の暑さを忘れさせてくれる癒やしスポットです。
<おすすめポイント>
・滝の裏側から見る景色は感動的
・CMのロケ地にもなった美しい景観
・周辺の黒川温泉や杖立温泉と合わせて楽しめる
<公式サイト>
【目的別】夏を楽しむお盆の穴場

「どこへ行くか」だけでなく「何をするか」で旅行先を決めるのもおすすめです。目的別の穴場アイデアをご紹介します。
涼しい高原・避暑地でリフレッシュ
都会の猛暑から逃れたいなら、標高の高い高原や避暑地が一番です。 長野県の「白馬岩岳マウンテンリゾート」や群馬県の「野反湖」のように、標高1,000mを超える場所は、真夏でも涼しく快適に過ごせます。
<高原での過ごし方>
■ハイキング・トレッキング
整備されたコースを歩き、高山植物や絶景を楽しむ。
■星空観察
空気が澄んでいるため、都会では見られない満天の星を眺める。
■牧場体験
動物とのふれあいや乳搾り体験など、子供が喜ぶアクティビティに参加する。
美しい川・湖で水遊びを満喫
夏ならではの楽しみといえば、やはり水遊びです。 高知県の「仁淀川」や岐阜県の「付知峡」のような清流は、透明度が高く水も冷たいため、最高の遊び場になります。海水浴場のようなベタつきもなく、さっぱりと遊べるのが川遊びの魅力です。
<川・湖での過ごし方>
■川遊び
浅瀬で水遊びをしたり、生き物を探したりする。
■カヌー・SUP
穏やかな水面で、水上散歩を楽しむ。
■釣り
ヤマメやイワナなど、渓流ならではの魚を狙う。
■注意点
川は天候によって急に増水することがあります。ライフジャケットを着用し、子供から目を離さないようにしましょう。
知的好奇心を満たす工場見学・博物館
「天候に左右されずに楽しみたい」「涼しい屋内で過ごしたい」という家族には、工場見学や博物館が穴場です。 お菓子や飲み物、自動車など、子供の興味を引くテーマの施設は全国にあります。多くは予約制のため混雑が少なく、自由研究のテーマ探しにも役立ちます。
<おすすめの施設例>
■シャトレーゼ白州工場(山梨県)
アイスの試食が人気。
■トヨタ博物館(愛知県)
車好きにはたまらない、国内外の歴史的な車を展示。
■カップヌードルミュージアム(神奈川県・大阪府)
オリジナルのカップヌードル作りが体験できる。
おすすめ穴場スポット比較一覧表

ご紹介したスポットを一覧表にまとめました。ご自身の家族構成や予算に合わせて、ぴったりの旅行先を見つけてください。
エリア・予算・涼しさで比較
スポット名 | エリア | 予算目安(1泊2日/人) | 涼しさ | 特徴 |
神の子池 周辺 | 北海道 | 25,000円~ | ★★★★★ | 神秘的な青い池と大自然 |
抱返り渓谷 | 秋田 | 20,000円~ | ★★★★★ | エメラルドグリーンの清流とハイキング |
野反湖 | 群馬 | 15,000円~(キャンプ利用) | ★★★★★ | 天空の湖と高山植物、満天の星 |
白馬岩岳 | 長野 | 25,000円~ | ★★★★★ | 北アルプスの絶景と高原アクティビティ |
清津峡 | 新潟 | 20,000円~ | ★★★★☆ | アートなトンネルと渓谷美 |
付知峡 | 岐阜 | 18,000円~ | ★★★★☆ | 透明度抜群の川で水遊び&キャンプ |
赤目四十八滝 | 三重 | 20,000円~ | ★★★★☆ | 忍者修行体験と滝めぐりハイキング |
仁淀川 | 高知 | 20,000円~ | ★★★★☆ | 仁淀ブルーでのカヌーや川遊び |
鍋ヶ滝 | 熊本 | 22,000円~ | ★★★★☆ | 滝の裏側から見る幻想的な景色 |
※予算は交通費を除いた宿泊費・食費等のおおよその目安です。
子供の年齢別おすすめ度で比較
スポット名 | 幼児向け | 小学生向け | 中学生以上向け | おすすめアクティビティ |
神の子池 周辺 | ★★☆☆☆ | ★★★☆☆ | ★★★★☆ | 神秘的な自然散策 |
抱返り渓谷 | ★★☆☆☆ | ★★★★☆ | ★★★★☆ | 渓谷ハイキング、水遊び |
野反湖 | ★★★☆☆ | ★★★★★ | ★★★★★ | キャンプ、ハイキング、星空観察 |
白馬岩岳 | ★★★☆☆ | ★★★★★ | ★★★★★ | 絶景ブランコ、展望テラス |
清津峡 | ★★★☆☆ | ★★★★☆ | ★★★★★ | トンネル探検、写真撮影 |
付知峡 | ★★★★☆ | ★★★★★ | ★★★★☆ | 川遊び、魚のつかみ取り、キャンプ |
赤目四十八滝 | ★★☆☆☆ | ★★★★★ | ★★★★☆ | 忍者修行体験、滝めぐり |
仁淀川 | ★★★★☆ | ★★★★★ | ★★★★★ | 川遊び、カヌー、SUP |
鍋ヶ滝 | ★★★☆☆ | ★★★★☆ | ★★★★☆ | 裏見の滝探検、写真撮影 |
お盆休みの混雑を避ける移動のコツ

楽しい旅行も、移動で疲れてしまっては台無しです。ここでは、お盆期間中の渋滞や混雑を少しでも避けるための移動のコツをご紹介します。
車での移動時間とルート選び
深夜・早朝に出発する 最も効果的なのは、渋滞のピークを避けて移動することです。高速道路の渋滞は、主に午前中の下り線、午後の上り線に集中します。可能であれば、交通量が少ない深夜や、朝5時頃までに出発する計画を立てましょう。
渋滞予測情報を活用する 出発前には、NEXCO各社やJARTIC(日本道路交通情報センター)のウェブサイトで渋滞予測を必ずチェックしましょう。どの日にどの区間が混雑するかが事前に分かるため、ルートや出発時間を調整するのに役立ちます。
あえて一般道を選ぶ 高速道路が数十キロの渋滞になっている場合、目的地によっては一般道を使った方が早く着くこともあります。カーナビの渋滞回避ルートや、Googleマップの交通状況を確認しながら、柔軟にルートを選びましょう。道の駅に立ち寄るなど、下道ならではの楽しみを見つけるのもおすすめです。
新幹線・飛行機の予約テクニック
予約は「発売日」を狙う 新幹線の指定席は乗車日の1ヶ月前の午前10時から、飛行機は数ヶ月前から予約が開始されます。お盆のようなピークシーズンの席はすぐに埋まってしまうため、旅行の日程が決まったらすぐに予約を押さえるのが鉄則です。
ピーク日・時間帯を避ける 車と同様に、公共交通機関も休みの初日や最終日は非常に混雑します。日程を1日ずらすだけで、予約の取りやすさや料金が大きく変わることがあります。また、早朝や夜遅くの便は比較的空いている傾向があります。
乗り換えや代替空港も検討する 直行便が満席でも、一度どこかで乗り換えるルートなら空席がある場合があります。また、目的地の最寄り空港が満席でも、少し離れた空港を利用して、そこからレンタカーや電車で移動するという方法も有効です。
まとめ

「お盆休みは混むから…」と諦めずに、少し工夫するだけで、忘れられない夏の思い出を作ることができます。この記事を参考に、ぜひあなたの家族にぴったりの穴場旅行を計画してみてください。