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2025/11/20 公開

知らないと危険!ゲレンデマナーとスキー・スノボの基本ルール

知らないと危険!ゲレンデマナーとスキー・スノボの基本ルール
「今年こそスキー・スノボデビューしたい!」「久しぶりにゲレンデに行くけど、ルールってどうだっけ?」
真っ白な雪景色の中を滑り降りる爽快感は、冬ならではの特別な体験です。しかし、ゲレンデは楽しいだけでなく、一歩間違えれば大きな事故につながる危険も潜んでいます。
自分自身がケガをしないため、そして周りの人に迷惑をかけないために、ゲレンデには守るべき大切なルールとマナーがあります。特に初心者のうちは、何が危険で、どう振る舞うべきか分からず不安に感じることもあるでしょう。
この記事では、スキー・スノーボード初心者が最低限知っておくべきゲレンデの基本ルールから、意外と知らない暗黙のマナーまで、分かりやすく解説します。
この記事を読めば、あなたも周りの人も安全に、そして最高に楽しい一日を過ごすための準備は万端です。さっそくゲレンデの歩き方をマスターしていきましょう!

まず覚えるべきゲレンデの基本ルール
まず覚えるべきゲレンデの基本ルール

ゲレンデでのルールは、世界中のスキーヤーやスノーボーダーの安全を守るために作られています。その基本となるのが、国際スキー連盟(FIS)が定めた「10のルール」です。
ここでは、その中でも特に重要な7つの基本ルールを分かりやすくご紹介します。これらはスキー・スノボを楽しむ上での大前提なので、必ず覚えておきましょう。

他人への配慮と尊重

ゲレンデにいるすべての人が、お互いに安全でいられるように行動することが最も重要です。自分の行動が他の人を危険にさらしたり、傷つけたりしないように常に配慮しましょう。
自分だけでなく、周りのスキーヤーやスノーボーダーの動きにも注意を払うことが、事故を防ぐ第一歩です。

スピードのコントロール

自分の技術レベルや、その時の天候、雪質、混雑状況に合わせてスピードをコントロールしてください。特に、視界が悪い場所や人が多い場所では、いつでも安全に止まれるスピードで滑ることが鉄則です。
コントロールできないスピードは、自分だけでなく他人にとっても凶器になります。

滑走ルートの選択

前に滑っている人(前方滑走者)がいる場合、その人の滑走ルートを妨げないように、自分の滑るラインを選ばなければなりません。
前にいる人は後ろを見ることができないため、後ろから滑ってくるあなたが、衝突を避ける責任を負います。

追い越しのルール

他の人を追い越す際は、追い越される人が急に方向を変えたり転んだりしても、衝突しないように十分なスペースを確保してください。追い越す側が、安全な間隔を保つ義務があります。
声かけをすることも有効ですが、相手が気づかない可能性も考えて行動しましょう。

合流・滑り出し時の安全確認

コースに合流する時や、停止した状態から滑り出す時は、必ず左右、特に上方(山側)から人が来ていないかを目で見て確認してください。
安全が確認できてから、ゆっくりと滑り出しましょう。

コース内での停止場所

やむを得ずコース内で立ち止まる場合は、コースの真ん中や見通しの悪い場所(急斜面の直後など)は絶対に避けてください。上から滑ってくる人から見えづらく、追突される危険性が非常に高まります。
停止する際は、必ずコースの端に寄り、他の人の邪魔にならない場所を選びましょう。

事故発生時の救助義務

もしゲレンデで事故に遭遇したり、目撃したりした場合は、誰もが救助活動を行う義務があります。まずは自分の安全を確保した上で、負傷者の救護にあたり、必要であればスキーパトロールや係員に通報してください。
身分を尋ねられた場合は、正直に答えましょう。

滑走中のマナーと優先順位
滑走中のマナーと優先順位

基本ルールを理解したら、次は滑走中の具体的なマナーを見ていきましょう。ゲレンデには交通ルールと同じように、衝突を避けるための優先順位が存在します。

優先は常に下にいる人

ゲレンデでの最も重要な原則は「常に下にいる人(前方滑走者)が優先」ということです。なぜなら、下にいる人は後ろから誰がどんなスピードで滑ってきているか分からないからです。
後ろを滑る人は、前の人の動きを予測し、いつでも避けられるように滑る責任があります。

急な停止や方向転換は避ける

周りの人が予測できないような、急なターンや突然の停止は大変危険です。特に混雑している場所では、後続の人が避けきれずに衝突する原因になります。
方向を変えたり止まったりする際は、周りの状況をよく確認し、緩やかに動作することを心がけましょう。

コースの真ん中での座り込みはNG

特にスノーボーダーに多いのが、疲れた時にコースの真ん中で座り込んでしまう行為です。これは追突のリスクが非常に高く、絶対にしてはいけないマナー違反です。
休憩する際は、必ずコースの端に移動し、他の滑走者の邪魔にならない場所を選びましょう。

自分のレベルに合ったコースを滑る

スキー場には、初心者向けから上級者向けまで、レベルに応じたコースが設定されています。
■初心者が無理に上級者コースへ行く
急斜面でコントロールを失い、大きな事故につながる可能性があります。
■上級者が初心者コースで猛スピードを出す
慣れない滑りをしている初心者を危険にさらします。

自分の技術レベルに合ったコースを選び、そのコースのレベルに合わせた滑り方をすることが、全員が安全に楽しむためのマナーです。

リフトの乗り降りルールとマナー
リフトの乗り降りルールとマナー

リフトの乗り降りは、初心者が最初に戸惑うポイントの一つです。スムーズに乗降するためのルールとマナーを覚えて、落ち着いて行動しましょう。

リフト乗り場での並び方と準備

リフト乗り場では、指定されたラインに沿って順番に並びます。自分の番が近づいてきたら、乗る準備を始めましょう。
■スキーヤー
ストックを片手にまとめ、もう片方の手でリフトの支柱を掴めるように準備します。
■スノーボーダー
後ろ足のバインディングを外し、スケーティング(片足で雪面を蹴って進むこと)で乗車位置まで進みます。

「乗ります」のラインを越えたら、後ろを振り返ってリフトの搬器(イス)が来るのを確認しましょう。

乗車時の注意点

搬器が来たら、係員の指示に従い、タイミングを合わせて落ち着いて座ります。慌てて座ろうとすると、お尻を強く打ったり、乗り損ねたりすることがあるので注意してください。深く腰掛け、安定した姿勢を保ちましょう。

乗車中のマナー

リフトに乗っている間もマナーを守りましょう。
■セーフティーバーを下ろす
安全のため、乗車したらすぐにセーフティーバーを下ろしましょう。
■リフトを揺らさない
ふざけてリフトを揺らす行為は、リフト全体の停止や脱線につながる可能性があり、非常に危険です。
■物を落とさない
スマートフォンや手袋などを落とすと、下のコースを滑っている人に当たる危険があります。持ち物には十分注意しましょう。

降車時のスムーズな立ち上がり方

降り場が近づいてきたら、セーフティーバーを上げ、降りる準備をします。
■スキーヤー
板の先端(トップ)を少し上げて、雪に引っかからないようにします。
■スノーボーダー
板を進行方向にまっすぐ向けます。

「降ります」の合図があったら、タイミングよく立ち上がり、まっすぐ前に滑り出します。
降りた後は、後続の人が安全に降りられるよう、速やかに乗り場から離れましょう。もし転んでしまっても、慌てずにコースの脇へ移動してください。

スキーとスノボで異なる注意点
スキーとスノボで異なる注意点

スキーとスノーボードは、使う道具や滑り方が異なるため、それぞれ特有の注意点があります。お互いの特性を理解し、配慮し合うことが大切です。

スキーヤー特有の注意点

板とストックの安全な運び方

スキー板は長く、先端が尖っているため、持ち運びには注意が必要です。肩に担ぐ際は、板の先端が下を向くようにして、後ろの人に当たらないように配慮しましょう。また、ストックの先端も危険なので、人に向けないように気をつけます。

ストックの先端を人に向けない
リフト待ちの列やレストランなど、人が密集する場所では特に注意が必要です。
ストックの先端(石突き)は鋭利なため、無意識に人に向けないようにしましょう。自分の体の近くでまとめるように持つのがマナーです。

スノーボーダー特有の注意点

コース上での座り込み場所

スノーボーダーは構造上、立ったまま待機するのが難しく、座って休憩することが多くなります。その際は、必ずコースの端に移動し、他の滑走者の邪魔にならない場所を選びましょう。
特に、斜面の変わり目やカーブの内側など、見通しの悪い場所で座るのは絶対にやめてください。

死角をなくすための振り返り
スノーボードは横向きに滑るため、背中側に大きな死角が生まれます。ターンをする前や滑り出す前には、必ず振り返って後方(特に背中側)の安全を確認する癖をつけましょう。
この一手間が、衝突事故を防ぐ上で非常に重要です。

初心者がやりがちな危険・違反行為
初心者がやりがちな危険・違反行為

楽しさのあまり、ついやってしまいがちな危険な行為があります。これらは重大な事故につながる可能性があるため、絶対にやめましょう。

コントロール不能なスピードでの滑走

緩やかな斜面でスピードに慣れてくると、もっと速く滑りたくなってしまうことがあります。しかし、自分の技術で確実に止まれないスピードでの滑走は、暴走と同じです。常に「いつでも止まれる」ことを意識してください。

コース外(管理区域外)の滑走

圧雪されていないフカフカの雪(パウダースノー)に憧れて、ロープをくぐってコース外へ出てしまう人がいます。コース外は雪崩や遭難のリスクが非常に高く、スキー場の安全管理の対象外です。
万が一事故にあっても救助が遅れ、捜索費用も自己負担になる可能性があります。絶対に立ち入らないでください。

飲酒後の滑走

レストランで飲むビールは格別ですが、滑走前の飲酒は絶対にやめましょう。アルコールは判断力、平衡感覚、運動能力を著しく低下させます。
飲酒運転と同じく、飲酒後の滑走は自分だけでなく他人を巻き込む重大事故の原因となります。

ヘッドホンで音楽を聴きながらの滑走

好きな音楽を聴きながら滑るのは気持ちが良いかもしれませんが、非常に危険な行為です。ヘッドホンをすると、後ろから来る人の気配や、他の人からの警告の声が聞こえなくなります。
周囲の音は、危険を察知するための重要な情報源です。ゲレンデでは耳を塞がず、周囲の状況に集中しましょう。

知っておきたい暗黙のルールと慣習
知っておきたい暗黙のルールと慣習

公式なルールブックには載っていませんが、誰もが気持ちよく過ごすために守られている「暗黙のルール」も存在します。スキー場という公共の場でのエチケットとして覚えておきましょう。

リフト待ちの割り込み

リフト待ちの列への割り込みは、言うまでもなくマナー違反です。特に、友人同士で合流しようとして列に横から入るのはやめましょう。全員が揃ってから列の最後尾に並ぶのがルールです。

レストランでの長時間の場所取り

お昼時のレストランは大変混雑します。仲間全員が揃うまで荷物で席を確保したり、食事が終わった後も長時間おしゃべりをして席を占領したりするのは避けましょう。
混雑時は席を譲り合い、多くの人が利用できるよう協力するのがマナーです。

スキー場への飲み物・食べ物の持ち込み

多くのスキー場では、ゲレンデ内への飲み物やお弁当の持ち込みは基本的に許可されています。ただし、レストラン内への持ち込みはマナー違反となる場合がほとんどです。持ち込んだものを食べる際は、休憩スペースや屋外のベンチなどを利用しましょう。

ゴミのポイ捨て

美しい雪山を守るため、ゴミのポイ捨ては絶対にやめましょう。お菓子や飲み物のゴミは、必ず持ち帰るか、指定のゴミ箱に捨ててください。タバコの吸い殻も同様です。自然への感謝の気持ちを忘れずに、来た時よりも美しい状態を心がけましょう。

よくある質問
よくある質問

最後に、初心者の方が抱きがちな疑問についてQ&A形式でお答えします。

Q.子供連れで特に気をつけることは?

A. お子様の動きは予測が難しいため、絶対に目を離さないでください。 お子様を先に滑らせ、保護者の方が後ろから見守る形で滑走するのが基本です。
必要であれば、お子様のスピードをコントロールするためのハーネス(トレーニング用の補助器具)を利用するのも良いでしょう。また、お子様にはヘルメットを必ず着用させ、安全を最優先してください。

Q.もし衝突事故を起こしたらどうする?

A. まずは二次被害を防ぎ、負傷者の安全確保と救護を最優先します。 以下の手順で落ち着いて行動してください。
■1:安全の確保
移動ができる場合は、まず安全な場所に移動しましょう。
相手が負傷しているなどして移動できない場合は後続の人が気づくように、自分の板やストックを交差させて事故現場の上方に立てます。
■2:通報
周りの人に助けを求め、スキーパトロールやリフト係員に連絡してもらいます。
■3:負傷者の救護
負傷者の意識やケガの状況を確認し、必要であれば応急処置を行います。むやみに動かさないように注意してください。
■4:連絡先の交換
事故の当事者同士で、氏名と連絡先を交換します。

Q.服装やヘルメット着用は義務?

A. 多くのスキー場では義務ではありませんが、安全のために強く推奨されています。特に、転倒する機会の多い初心者やお子様は、頭部を保護するためにヘルメットを着用することが非常に重要です。
最近では、レベルに関わらずヘルメットを着用する人が増えています。レンタルショップでも借りることができるので、ぜひ活用してください。

Q.ゲレンデ内で喫煙はできる?

A. 喫煙は必ず指定された喫煙所で行ってください。 ゲレンデ内での歩きタバコや、コース上での喫煙はマナー違反であり、火災の原因にもなりかねません。
吸い殻のポイ捨ても厳禁です。携帯灰皿を持参し、ルールを守って喫煙しましょう。

まとめ
まとめ

今回は、ゲレンデで安全に楽しく過ごすための基本的なルールとマナーについて解説しました。
たくさんのルールがあって難しく感じるかもしれませんが、根底にあるのは「自分と周りの人の安全を守り、お互いに気持ちよく過ごす」というシンプルな考え方です。
ゲレンデは、ルールを守れば誰でも最高の体験ができる素晴らしい場所です。この記事で学んだマナーを心に留めて、思いっきりスキー・スノーボードを楽しんできてくださいね!