自然の中でゆったりと過ごせるバンガローでの宿泊は、都会の喧騒を離れてリフレッシュしたい人におすすめです。
そもそもバンガローとはどのような施設なのでしょうか？バンガローならではの魅力や、ほかの宿泊施設との違い、おすすめのエリアなど、バンガロー宿泊を楽しむために知っておきたい情報をご紹介します。
バンガローの基本知識
バンガローとは、主に自然の中に建てられた簡素な造りの小屋や宿泊施設を指します。語源はヒンディー語の「バングラ」で、ベンガル地方の家という意味があります。
もともとバンガローは植民地時代のインドで英国人官吏の住居として使用されていました。その後、欧米諸国に広まり、20世紀初頭のアメリカでは中流階級の住宅様式として人気を博しました。現代では、主にレジャー用の宿泊施設として親しまれています。
バンガローの基本的な特徴は以下の通りです。
- ・一般的に木造や軽量な素材で作られており、シンプルな構造になっている
- ・ほとんどのバンガローは1階建て（平屋）で、コンパクトな作りになっている
- ・周囲の自然環境に溶け込むようなデザインが多く、屋外との一体感を感じられる
- ・寝具、簡易キッチン、トイレなどの最低限の設備が整っている
- ・多くのバンガローは夏季など特定の季節にのみ利用可能
バンガローの一般的な規模は、2〜6人程度が宿泊できる広さです。住宅のような設備が整っている場合が多く、主に寝具やキッチン、トイレ、シャワーなどがあります。
バンガローと他の宿泊施設の違い
バンガローは他の宿泊施設と比べてユニークな特徴を持っています。バンガローと他の宿泊施設の違いを解説します。
バンガローとコテージの違い
バンガローとコテージは、どちらもキャンプ場などに設置されている小屋タイプの宿泊施設ですが、設備に大きな違いがあります。
- ・バンガロー： 基本的には必要最低限の設備のみを備えたシンプルな小屋です。多くの場合、寝るためのスペース（二段ベッドなど）があるだけで、キッチン、トイレ、シャワーなどは備わっていません。電気と照明は備わっていることが多いですが、寝具（寝袋など）は持参する必要があります。イメージとしては、山小屋のような簡素な作りです。
- ・コテージ： バンガローに比べて設備が充実しています。キッチン、トイレ、シャワー、お風呂などが備わっていることが多く、場合によっては冷暖房、冷蔵庫、テレビ、調理器具、食器なども完備されていることがあります。ホテルの一室や、別荘に近いイメージです。
このように、バンガローは「寝る場所を提供する」ことに特化しているのに対し、コテージは「生活空間を提供する」ことに重点を置いていると言えます。そのため、バンガロー は、キャンプ道具を持ち込んで、よりアウトドアらしさを満喫したい方や、費用を抑えたい方におすすめです。一方、コテージ は、キャンプ初心者の方や、快適さを重視する方、荷物を少なくしたい方に最適な選択肢であると言えるでしょう。
バンガローとロッジの違い
ロッジもバンガローと同様に、キャンプ場などで見かける宿泊施設です。バンガローとロッジの違いは、明確な定義があるわけではなく、施設によって設備や構造が異なるため、一概に区別するのは難しいのが現状です。一般的には、以下のような傾向があります。
- ・バンガロー： 木造の簡素な小屋であることが多いです。
- ・ロッジ： 丸太や木材をふんだんに使った、より重厚な造りの建物であることが多いです。山小屋風の外観をしていることが多いです。
また設備面では、バンガロー は上記で説明した通り、必要最低限の設備であることが多いです。一方でロッジ は、バンガローよりは設備が充実している傾向があります。トイレやシャワーなどが備わっている場合もあります。
しかし、あくまで傾向であり、ロッジでもトイレやシャワーがない場合もありますし、バンガローでも比較的設備が整っている場合もあります。そのため、予約する際には、それぞれの施設の設備情報をしっかり確認することが重要です。
手軽にワイルドなアウトドアを楽しむならバンガロー、山小屋の風情を堪能するならロッジ、と考えると分かりやすいでしょう。
バンガロー宿泊ならではの魅力
バンガロー宿泊には、ほかの宿泊施設にはない独特の魅力があります。バンガロー宿泊の主な魅力について詳しく解説します。
自然との一体感を味わえる
バンガローの多くは自然豊かな環境に立地しており、宿泊者が自然を満喫できることが大きな魅力のひとつです。
そんなバンガローでの楽しみ方をいくつかご紹介します。
- ・森林浴
- 多くのバンガローは森の中や近くに位置しているため、森林浴を楽しむことができます。森林浴には、ストレス軽減や免疫力向上などの効果が期待されています。
- ・星空観賞
- 都会から離れた場所に位置することが多いバンガローは、光害が少なく、美しい星空を観賞するのに最適です。晴れた夜には、満天の星を楽しむことができるでしょう。
- ・野生動物との出会い
- 自然の中に位置するバンガローでは、野鳥や小動物などのさまざまな野生動物を間近で観察できる可能性があります。
- ・自然の音に癒やされる
- 虫の声や鳥のさえずり、川のせせらぎなど、自然の音に囲まれて過ごすことができます。
このようにバンガローでは、都会では味わえない、自然豊かな場所にあるからこその楽しみ方ができます。
プライベート空間でのんびりと過ごせる
バンガローは独立した建物であるため、人目を気にせずゆったりと過ごせることも大きな魅力です。
しっかりとしたプライベート空間が確保されているため、ほかの宿泊客を気にせずに、自分たちのペースで過ごしたい家族やカップルでの滞在に最適です。
また、ほかの宿泊施設と比べて静かな環境で過ごせるため、ゆっくりと休養を取りたい人にもおすすめです。
多様なスタイルで楽しめるアウトドア体験
バンガローでは、キャンプのようなアウトドア体験も手軽に楽しむことができます。バンガローで楽しめるアウトドア体験をいくつかご紹介します。
- ・バーベキュー
- 多くのバンガローでは、バーベキュー設備が用意されています。自然の中で、家族や友人と一緒に楽しむバーベキューは格別です。
- ・焚火体験
- バンガローによっては、焚火を楽しむことができます。火を囲んでの団欒や、焚火料理などを体験できます。
- ・ハイキング
- バンガローの周辺には、ハイキングコースが整備されていることも多いです。自然の中を歩き、美しい景色を楽しめます。
- ・川遊びや湖畔でのアクティビティ
- 水辺に位置するバンガローでは、川遊びや釣り、カヌーなどのウォーターアクティビティを楽しめます。
- ・サイクリング
- 自転車をレンタルできる施設も多く、周辺の自然をサイクリングで楽しめます。
- ・野外ヨガや瞑想
- 自然の中で行うヨガや瞑想は、心身をリフレッシュするのに最適です。
自然と一体となり、普段の生活では味わえない体験を楽しめるのが、バンガローならではの魅力です。
バンガロー泊で知っておきたいこと
バンガロー泊を楽しむためには、いくつか知っておくべきことがあります。バンガロー泊で知っておきたい基本情報や、準備すべきことについて解説します。
バンガローの料金相場
バンガローの料金は、シーズン、宿泊人数、設備、立地などによって大きく変動します。一般的な料金相場は以下の通りです。
シーズン別料金
- ・ハイシーズン（夏休み、ゴールデンウィークなど）：1泊 10,000〜20,000円程度
- ・ショルダーシーズン（春・秋）：1泊 8,000〜15,000円程度
- ・オフシーズン（冬季など）：1泊 5,000〜10,000円程度
宿泊人数別料金
- ・2〜4人用：1泊 8,000〜15,000円程度
- ・5〜8人用：1泊 15,000〜25,000円程度
設備による変動
- ・基本的な設備のみ：1泊 5,000〜10,000円程度
- ・充実した設備（エアコン、温水シャワーなど）：1泊 10,000〜20,000円程度
立地による変動
- ・人気観光地近く：1泊 10,000〜20,000円程度
- ・一般的な自然公園内：1泊 7,000〜15,000円程度
上記の料金は一般的な目安であり、具体的な料金は各施設によって異なります。また、予約時期や滞在期間、プラン、オプションの有無などによっても料金は変わります。
バンガロー予約の際は、総合的な費用を計算しながら手続きを進めると失敗しにくいでしょう。
バンガローで寝るときの準備物と注意点
バンガローは自然豊かな場所にあるため、一般的な住宅やホテルで寝るときとは違う点で注意が必要になります。
バンガローで寝るときに準備するべきものと注意点をご紹介します。
まず、周囲が自然豊かな場所であるため、都会には出現しないような虫が多く存在します。人を刺す虫もいるため、虫除けスプレーや蚊取り線香などを準備して対策しましょう。
万が一虫に刺された場合も対処できるように、薬も忘れないようにしてください。
また、周囲には街灯や民家がほとんどないため、夜は暗闇が広がっています。散策をする場合や、万が一に備えてヘッドライトや懐中電灯、予備の電池も準備しておくと安心です。
そして、夜まで営業している娯楽施設などもほとんどないため、眠るまでの間にリラックスタイムを楽しめるアイテムも準備しておくと、より快適に過ごせるでしょう。
バンガロー泊に人気のエリアをご紹介
バンガロー泊を楽しめる人気のエリアは日本全国に点在しています。とくに人気の高い3つのエリアについてご紹介します。
大自然を満喫できる北海道エリア
北海道は雄大な自然と豊かな野生動物、そして四季折々の美しい景観が楽しめる人気のバンガロー泊エリアです。
各地域ごとの特徴をご紹介します。
富良野・美瑛エリア
- ・特徴：広大な花畑と丘陵地帯の絶景が楽しめる
- ・おすすめ時期：6月〜8月（ラベンダーの季節）
- ・アクティビティ：ファームステイ、サイクリング、熱気球体験
阿寒湖・摩周湖エリア
- ・特徴：神秘的な湖と原生林がある
- ・おすすめ時期：6月〜9月（避暑シーズン）
- ・アクティビティ：カヌー、トレッキング、温泉巡り
ニセコエリア
- ・特徴：冬はスキーリゾート、夏は避暑地として人気がある
- ・おすすめ時期：通年（季節によって楽しみ方が異なる）
- ・アクティビティ：スキー、ラフティング、マウンテンバイク
北海道でのバンガロー泊は、都会の喧騒から離れて大自然の中でゆったりと過ごすことができます。季節ごとに変化する景色や、新鮮な地元の食材を使った料理も北海道エリアの魅力です。
アクセス抜群の関東エリア
都心からのアクセスがよい関東近郊には、手軽に自然を楽しめるバンガローエリアが多数あります。
各地域ごとの特徴をご紹介します。
奥多摩エリア（東京都）
- ・特徴：都心から2時間程度で行ける自然豊かな地域
- ・おすすめ時期：5月〜10月（新緑から紅葉まで楽しめる）
- ・アクティビティ：ハイキング、渓流釣り、バーベキュー
那須高原エリア（栃木県）
- ・特徴：高原リゾートとして人気がある
- ・おすすめ時期：通年（季節ごとに異なる魅力がある）
- ・アクティビティ：乗馬、テニス、スキー
富士五湖エリア（山梨県）
- ・特徴：富士山の絶景と湖畔の美しさを満喫できる
- ・おすすめ時期：4月〜11月（冬季は寒冷エリアなので注意）
- ・アクティビティ：湖畔サイクリング、富士登山、温泉巡り
関東エリアのバンガローは週末利用にも適しており、短期間でリフレッシュしたい人におすすめです。また、多くの施設が通年営業しているため、季節を問わず利用できるのも魅力です。
自然と文化が融合する関西エリア
関西地方には、豊かな自然と歴史的な文化が融合したバンガローエリアが多く存在します。
各地域ごとの特徴をご紹介します。
吉野・奥吉野エリア（奈良県）
- ・特徴：桜の名所や歴史的な寺院が点在する
- ・おすすめ時期：4月〜11月（特に春の桜は圧巻）
- ・アクティビティ：桜の名所巡り、吉野山ハイキング、歴史遺産探訪
丹後・久美浜エリア（京都府）
- ・特徴：美しい海岸線と温泉、伝統的な漁村の雰囲気
- ・おすすめ時期：5月〜10月（海と自然を楽しむのに最適）
- ・アクティビティ：海水浴、カニ料理（冬季）、温泉巡り
高野山エリア（和歌山県）
- ・特徴：世界遺産の寺院と豊かな自然
- ・おすすめ時期：5月〜11月（冬季は寒冷エリアなので注意）
- ・アクティビティ：寺院巡り、森林浴、星空観賞
関西エリアのバンガローでは、自然を楽しむだけでなく、近隣の歴史的な観光地や温泉地を訪れることもできます。文化体験と自然体験を組み合わせた、バラエティに富んだ旅行が可能です。
バンガローで非日常のひとときを！
バンガローは自然の中で手軽に宿泊体験ができる魅力的な施設です。コテージやロッジとは異なる特徴を持ち、よりカジュアルで自然に近い滞在を楽しむことができます。
自然との一体感、プライベート空間でのんびりとした時間、多様なアウトドア体験など、バンガロー宿泊ならではの魅力が多くあります。
料金面でも比較的リーズナブルなバンガロー泊は、家族連れやカップル、友人同士の旅行に最適です。
そして、日本全国には魅力的なバンガローエリアが点在しており、地域ごとにさまざまな特徴があります。目的や好みに合わせて最適なエリアを選び、非日常的な時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。
ホテルや旅館以外の選択肢のひとつとして、バンガロー泊で心に残る素晴らしい思い出を作りましょう！